ドル円は113円台で堅調に推移

ドル円は113円台で堅調に推移
東京時間:ドル円は112円台後半でオープン。仲値にかけて堅調に推移し113円を上抜けると、その後もクロス円主導で上値を伸ばし113円30銭付近まで上昇。日経平均の底堅い推移もサポートした模様。ユーロ円は128円50銭近辺まで50銭程度上昇した。欧州時間:週末の英・EUによる離脱案合意を受け、欧州通貨買い・ドル売り・円売りが同時に進む形で、ドル円は113円20銭近辺でもみ合うも、クロス円は一段と上昇。「イタリア政府、2019年の財政赤字目標変更の可能性を検討」とのヘッドラインが出ると、ユーロは更に買われる展開。ユーロ円は一時129円手前まで上昇した。NY時間:ドラギECB総裁の発言(次頁参照)がユーロの重しとなり、ユーロが対ドルで売られる中、ドル買い地合いが強まり、ドル円は113円半ばまで上昇。その後米株が寄り付きから大きくギャップアップしてオープンしたことで、ドル円は113円60銭近辺まで上値を伸ばし、引けにかけても堅調に推移した。

東京時間のドル円は112.92レベルでオープン。明け方は様子見ムードの中112.90台を堅調に推移していたが、日経平均株価が100円超に上げ幅を拡大すると、円売りが優勢となり113.29迄上昇。その後も堅調な株式市場を背景に、113.20付近を底堅く推移し、113.22レベルで海外に渡った。ロンドン時間のドル円は、113.22レベルでオープン。特段材料がない中狭いレンジで推移。欧州時間の値幅は19銭にとどまり、113.24レベルでNYに渡った。ユーロドルは、1.1349レベルでオープン。イタリア政府がEUによる制裁発動回避に向け協議をしているとの関係筋からの情報が報じられるとユーロは一時1.1383まで上昇した。しかし、その後公表された独IFOが予想対比下振れした事やECBプラート専務理事によるイタリア調達コスト上昇への言及がユーロ売りを呼びユーロドルは下落。1.1357レベルでNYに渡った。NY時間のドル円は113.24レベルでオープン。先週のブラックフライデーの売上が非常に好調だったことから、今年の年末商戦が近年稀にみる良好な結果になるのではとの期待感が強まり、先週大幅に下落した米株は本日高値寄り、米金利も序盤から上昇基調。リスクオンの様相を呈するなか、ドル円も一本調子で上昇。先週1週間で約10%値下がりし、2016年1月以来となる大幅安を記録したWTI原油が本日上げに転じたことも支援材料となり、ダウ平均が一時387ポイント高を記録するなか、ドル円は海外時間の高値113.36を上抜けるとストップを巻き込みながら113.50も突破し、113.61まで上昇。米株や米金利の上昇一服を受け、ドル円も一旦は113.49まで小弛んだが、米株が再び上昇に転じたことからドル円は一段高となり113.65をつけ、113.60レベルでクローズ。一方、弱めの独指標などを受け下落に転じていた海外市場のユーロドルは、1.1357レベルでNYオープン。朝方は一時1.1375まで上昇するが、ドラギECB総裁が「最近の経済指標は予想よりも弱く、大規模な金融緩和が依然必要」との見解を表明したことや、米金利上昇を受けたドル高に圧され、1.1325まで下落したが、堅調な株価を横目に底堅く推移するユーロ円にサポートされ、この水準では下げ止まり、1.1328レベルでクローズ。

クラリダFRB副議長の発言の影響は限定的か
昨日は、東京時間はクロス円主導で、海外時間は他通貨に対しドル買いが進む形で、ドル円は堅調に推移した。本日はクラリダFRB副議長の発言が予定されているが、16日のハト派寄りの内容から大きな変更はないと思われ、マーケットへの影響は限定的となろう。昨日は株高、米金利上昇、原油反発とややリスクセンチメントが改善していることから、本日もドル円は引き続き113円台で底堅く推移しよう。

前日からの流れそのまま続伸を予想するも114円付近では上値は限定的か。週初のドル円は大幅上昇。先週末に2025年の国際博覧会(万博)の開催地が大阪に決まり、日本株では業績改善が期待出来る建設、運輸株等内需関連銘柄中心に買いが向かった他、22日から始まった米年末商戦がネット販売を中心に出足好調と伝わり、外部環境が良好なことも安心感に繋がり、ドル円は買い優勢となった。ただし、市場の注目は今月末に控えるG20での米中首脳会談の行方であることには変わらず、イベント前に上値を追い駆ける展開にはならないだろう。本会談で貿易戦争の解決が図られると期待する声も聞こえる一方で、閣僚レベルを含めて水面下での調整に大きな進展は見られていない。米国側は『完全な合意は難しい』とし、中国側も『何らかの成果が得られたとしあても一時的な休戦にすぎず、中長期的な対立は続くだろう』と双方悲観的な見方であり、【一時休戦か対立激化か】結論は今の段階では判断しづらい。トランプ氏が来年1月から制裁関税を予定通り引き上げる方針を強調する等、揺さぶりをかけて米国有利に交渉を進めるのに対し、中国側がどこまで歩み寄れるかが焦点となりそうだ。中国共産党関係者の本会談の対応方針は、①米国の貿易赤字縮小や中国市場の開放については米国側の要求になるべく応じる。②知的財産の保護強化策は一定の時間をかけて対応する。③産業振興策「中国製造2025」の見直しには応じず。となっており、追加関税の対象拡大を防ぎ、可能な限り縮小に持ち込みたい考えだ。その他、今週はFRB高官発言やFOMC議事録公表が予定されており、米利上げ見通しの変化による債券市場の動向にも警戒しておきたい。米利上げについては、世界経済の減速懸念から不透明感が漂う。足許の米債の先物取引では急速に買い戻しが進んでおり、米商品先物取引委員会(CFTC)より本日発表された20日時点の米10年債先物の投機筋の建玉は約36万7000枚の売り越しとなり、10月上旬(2日)から37万枚程度売り越し幅が圧縮。先物市場で売り越しが小さくなることは、投機筋が米長期金利の低下(価格は値上がり)を見込んでいることを意味する。米債価格が上昇(米金利が低下)すれば日米金利差の縮小により今後、円買い・ドル売りの流れに反転しかねない。債券市場では投機筋が引き続き買い戻しを続けているとの声も聞こえており、現に日米金利(10年物)差は11月上旬の311bpから、足許296bp迄低下している。米中貿易摩擦や欧州での政治リスク等のイベントを横目に、今後の債券市場の動向にも注意を払っておきたい。

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