株安もドル円は底堅い展開

株安もドル円は底堅い展開
東京時間:五・十日ということもあり仲値近辺にかけて実需のドル買いが優勢となる中、ドル円は一時112円60銭台まで上昇。その後は、日経平均が大幅安、中国株も軟調地合いとなり、その後は112円40銭台まで弱含んだ。欧州時間:ユーロ円は序盤に129円台を回復する場面も見られたが、イタリア財政懸念を背景にイタリア10年債利回りは1か月ぶりの水準に大幅上昇し、ユーロ売り・ドル買いの展開。ユーロドルは1.14台半ば近辺から1.14ドル割れまで下落、ユーロ円は一時128円30銭まで下落した。カーニーBOE総裁による議会証言では、メイ英首相の離脱合意案を支持するような発言が伝わりポンドは一時買い戻しが入った。NY時間:米住宅指標は予想対比強い内容となるも、反応は限定的であった。米株は続落でナスダックは一時4/4以来の安値まで、NYダウは一時前日比640ドル超安下落する中、連れて米10年債利回りは3.03%まで低下、ドル円、クロス円は上値の重い展開。午後に入り米株の売り一服後はドル買戻しの流れとなり、ドル円は112円80銭台まで上昇してのクローズとなった。

前⽇の弱い⽶住宅関連指標やテクノロジー株主導で⽶株が下落したことから、ドル円はオセアニア時間に112.40まで下落し、東京時間は112.45レベルでオープン。⽇経平均株価も安く寄り付いたものの、このレベルでは押し⽬買いのフローが強くドル円は112.65まで上昇。しかし、⽶⾦利が低位推移するなか上値も限定的となり、112.51で海外時間へ渡った。ロンドン市場のドル円は、112.51レベルでオープン。ドル円材料が特段出ずに値幅は112.32-55円と限定的な中、株安のリスクオフでやや円⾼推移となり112.35レベルでNYに渡った。ユーロドルは、1.1454レベルでオープン。オープン直後に1.1472のロンドン時間⾼値をつけるも、スペインが先⽇のブレクジット合意に領⼟問題の条項が⼊っていないことに難⾊を⽰していることが伝わると⼀転ユーロ売りに。⼀時1.1415に低下し1.1419レベルでNYに渡った。ポンドドルは、1.2861レベルでオープン。スペインがブレクジット合意案に難⾊を⽰しているとの報道で1.2821まで売られる。英中銀総裁らが議会証⾔で合意案への⽀持を表し、ノーディール時の景気下⽀え⽬的の利下げを牽制したことなどから買い戻され⼀時1.2884まで上昇。その後ももみ合い結局1.2841レベルでNYに渡った。ドル円は112.35レベルでNYオープン。オープン直後にNY時間安値112.30をつけたが、⽶⾦利が反発したことから112.51まで上昇。その後、原油価格の急落を背景とする資源国通貨売りが強まったことや、前⽇に続き欧州通貨が軟調な動きとなったことからドル買いが強まり、ドル円は上昇。IT・ハイテク株の買い戻しを受け、⼀時500ドル超下していたダウ平均が下げ幅を縮⼩する動きもサポート材料となり、ドル円は海外時間⾼値を上抜け112.84まで上昇。午後は原油急落を受けてエネルギー株主導で⽶株が再び下落に転じたことから、112.62まで反落。その後、⼩幅に値を戻し112.75レベルでクローズ。⼀⽅、ユーロドルは1.1419レベルでNYオープン。朝⽅は海外時間の流れを引き継ぎ、1.14台を下抜け1.1385まで下落。⼀時1.14台に回復する場⾯も⾒られたが、依然イタリア財政懸念や合意なきブレグジットへの懸念がくすぶる中、上値は重く、1.1364まで下げ幅を拡⼤。終盤は安値圏で⼩動きとなり、1.1371レベルでクローズ。

ドル円はレンジ相場が継続か
本日は複数の重要な米経済指標が発表を控える。ドル円は下落局面では実需で相応のドル買いが入るものの、まだ足許の株安・原油安や欧州政治関連の不透明感が上値を抑える展開が継続するだろう。週末感謝祭を控え、流動性が低下するタイミングではネガティブな材料に大きく反応する可能性もあり、その際には112円割れを試す展開を予想する。

先週、FRB正副議⻑より世界経済の減速等を懸念している旨が述べられ、これがハト派的と捉えられたことから⾦利先物市場における織込みが来年2回程度から1.5回程度まで剥落。APECで⽶中が通商政策を巡り批判の応酬をしたことも意識され、ドル円は下落した。⾜許では⽶中通商政策の問題、難航が予想されるBrexit交渉やイタリア予算案協議など、リスク視される材料が複数存在している。かかる中で昨⽇は⽶株が続落、⽶⾦利は低下したものの、⽶ドルには買い戻しが⼊っており、下値の堅さも感じられる。2019〜2020年での利上げプロセス転換については既に今年9⽉FOMCの政策⾦利⾒通し(ドットチャート)で⽰唆されていた話であり、それでも前回11⽉のFOMC声明⽂では景況判断を⽰す⽂⾔にFRBの⾃信が表れていた。⾼官らのスタンスは引き続き確認していく必要はあるが、少なくとも現時点では、早期に漸進的な利上げプロセスが頓挫するとの⾒⽅から⽶ドルを積極的に売り込んでいくような局⾯ではないだろう。⽉末に控える⽶中⾸脳会談や、英・伊関連HLを相応にこなせば円買い圧⼒も⼀段落し、年末商戦に向けて株式市場やドル円は徐々に堅調さを取り戻すものと想定している。

コメント