ドル円は引き続き方向感の出づらい相場展開を予想

東京時間のドル円は112.00レベルでオープン。前日海外時間の米株下落の流れを引き継ぎ日経平均株価が700円超下落する展開となると、リスク回避の円買いが進行し一時111.82まで下落。仲値にかけては五・十日にあたる事もあり、実需勢のドル買いフロー等から112円台を回復するもすぐに111円台後半まで反落。その後は株価が下げ止まったこともあり、ドル円は112円台前半まで戻すも、株価の動向に対する警戒感が拭いきれない中では上値も重く、112.08レベルで海外へ渡った。ロンドン市場のドル円は112.08レベルでオープン。欧州株が比較的堅調に推移したこともあり円買いに巻き戻しがみられた。米長期金利も欧州時間は上昇し、ドル円は112.37まで上昇し112.33レベルでNYに渡った。ユーロドルは1.1415レベルでオープン。ECB理事会を控える中で小動き。独10月Ifo指数が予想を下回ると1.1395まで売られたもののすぐに買い戻され反応は一時的。ECB理事会を迎えるが、予想通りの結果に反応は限定的で結局1.1413レベルでNYに渡った。ポンドドルは1.2910レベルでオープン。目だった新規材料がでなかったこともあり1.2885ー1.2919のレンジ内推移となり1.2895レベルでNYに渡った。ドル円は112.33レベルでNYオープン。朝方発表された米9月耐久財受注が市場予想に反して増加となったが、ドル円の反応は限定的だった。しかし、ECB理事会後のドラギECB総裁のハト派的な発言に対ユーロでドル買いが強まったことや米株の堅調推移を受けて、112.67まで上昇。前日高値を目前に、新規材料難や米金利の低下を受けて反落し、結局、112.39レベルでクローズ。一方、ユーロドルは1.1413でNYオープン。ECB理事会の金融政策発表は現行政策の維持が発表され、予想通りの内容だったことからユーロの買い戻しが進み一時1.1433まで上昇するが、発表後の会見でドラギECB総裁の「入ってくる情報(経済指標)は予想よりも多少弱い」との発言が伝わったことからユーロ売りが強まり、再び1.1400を割り込み1.1371まで反落。その後も手掛り材料難の中、イタリア予算問題や合意なきブレグジットへの懸念を背景に、1.1357まで下値を広げる。終盤にかけてユーロ売りが一服したことから1.1376まで戻し、そのまま1.1375レベルでクローズした。10月は主要通貨に対して継続的に円が強さを見せた。10月初めにはドル円は一時114.55まで上伸したものの、米金利上昇や中国不安に伴う世界的な株安、世界各所での地政学リスクの高まりなどを受けて円買い圧力が高まった。他方、10月の主要通貨に対する米ドルは序盤はドル高、大幅な米株安の影響で第2週目にはドル売りが先行したが、中旬以降は持ち直してドル高地合いを維持している。円は第2週目に他主要通貨と比較し大きくドル安/円高となり、その後はドルが主要通貨に対して持ち直す中でも、ドルと円は綱引き状態で膠着している。米中貿易摩擦、日米通商協議、英国のEU離脱、イタリアの財政問題、サウジアラビアを巡る情勢への懸念など、地政学リスクに関するトピックが複数燻っている。しかしながら、良好な米経済データが確認されている現在の環境下においては、依然として米ドルが選好されると思われ、また米株の調整が一巡し割高感が解消されれば、米金利上昇に対しても警戒感を必要以上に持つことはないと考える。昨日、ECBは政策金利を据置き、ドラギ総裁は量的緩和策を予定通り年内に終えるという従来の姿勢を維持したが、ドラギ総裁会見後にはユーロは下落した。上記の政治リスク等もあり、現時点ではユーロ売りポジションが優勢と考えられ、やはり相対的にドルが選好されやすい地合いは継続すると予想される。なお、10/16時点のCFTCによるIMM通貨先物の投機筋のポジションは、2週連続で拡大し42.5億ドルのユーロの売り持ちで2017年3月以来の高水準となっている。他方、原油高などの影響を受けて、本邦貿易収支(季調済)は3ヶ月連続の赤字(直近9月、▲2,389億円)となっている。原油価格については今後のサウジアラビア情勢が影響してくるものの、貿易赤字による実需面からの円売り圧力もドル円の一定のサポートとなると思料される。ドル円は引き続き方向感の出づらい相場展開を予想する。

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