相場観:ドル円は112円台前半で小動き

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相場観:ドル円は112円台前半で小動き
東京時間は112.29レベルでオープン。前日海外時間の堅調地合いを引き継ぎ一時112.43まで上昇。日経平均や米金利の上昇を受けてドル円は高値圏を維持したものの上昇幅は限定的だった。また、本日開催された日銀会合では金融政策の据え置きが決定されたことで相場への影響は限定的となった。112.37レベルで海外市場へ。ロンドン市場のドル円は112.37レベルでオープン。8月英国消費者物価指数が発表されるとポンド円に連れて一時112.44と高値を付けるも、マーケットの反応は限定的。その後、英国メイ首相のEU離脱後のアイルランド国境問題に関するEUの修正案を拒否する方針との発言を受け、下落したポンド円にドル円は連れ安の展開となり、112.30レベルでNYへ渡った。ポンドドルは1.3155レベルでオープン。8月英国消費者物価指数が前年比2.7%と半年ぶりの高水準となった事が好感され、1.3215まで値を上げた。英国メイ首相のアイルランド国境問題発言が伝わると1.3098まで急落。その後は持ち直すも1.3142レベルでNYへ渡った。中国首相が輸出目的の通貨切り下げをしないことや、今後も慎重な金融政策を堅持すると発言したことから、海外市場でリスク志向が強まりドル売りが強まる一方、円売りに下値をサポートされ112.44まで上昇したドル円は、112.30レベルでNYオープン。本日はユダヤ教で一番大きい祝日で市場参加者が少ない中、米8月住宅着工件数が予想を上回る一方、建設許可件数が予想を下回り、強弱混在の結果にドル円の反応は限定的。その後は米株式市場が大きく続伸し、米金利が上昇する一方、ドル円はリスク志向のドル売りに上値を抑えられ112.16まで下落する。午後は狭いレンジでの推移が続き、112.29レベルでクローズした。一方、ユーロドルは海外市場で1.1715まで戻す局面もあったものの、メイ英首相がバルニエEU首席交渉官の提案を拒否する方針とのヘッドラインを受け、ポンドが下落する動きにユーロドルも1.1671まで下落し、1.1678レベルでNYオープン。朝方は海外市場の流れを引き継ぎ1.1651まで下落するが、その後はドル売りが優勢となり1.1693まで戻す。午後は新規材料に欠ける中、狭いレンジでの推移が続き、1.1673レベルでクローズした。堅調な株式市場や3%をしっかり抜けた米10年金利とは裏腹にドル円は上値の重い展開が継続。113円を試す可能性を残すも、米中貿易摩擦の長期化や欧州でのBrexit及びイタリア政府の来年度予算案への警戒感により、上値は限定的か。米中貿易戦争については、市場の反応を見る限り警戒感は後退していると言わざるを得ない。二国間の貿易減は各々の周辺国との貿易調整で補いつつ、国内生産を拡大させることで対応するとみられ、マクロ経済の損失は限定的になるとの見方が大宗を占める。ただしこれは長期的な見通しであり、短期的には先行き不透明感によるリスクオフの流れには警戒しておきたい。米中貿易戦争は両社痛み分けと言えず、足許中国の分が悪い状況である。これまでの追加関税を振り返ると第一弾(7月6日発動)が米国(340億ドル:産業機械、電子部品等)VS中国(340億ドル:自動車、大豆・牛肉等)、第二弾(8月23日発動)が米国(160億ドル:半導体、化学品等)VS中国(160億ドル:石油、鉄鋼等)、そして先日の第三弾(9月24日発動予定)が米国(2,000億ドル:食料品、家電等)VS中国(600億ドル:液化天然ガス、航空機等)となり、更に米国には2,000億ドル相当を対象に追加関税余地がある。規模合戦では輸入量の少ない中国が圧倒的に不利である。また、今回の中国への制裁対象は一般消費財が多く、地方からの出稼ぎ労働者を大量に抱えている企業が多い中国国内では、今後リストラや倒産といった雇用問題が想定される。米中貿易戦争の一方で、欧州ではBrexitとイタリアの来年度予算案について、期限が10月中旬に迫ってきており、各高官の発言内容によって為替がEUR、GBP主導で振らされる展開が続くことを想定する。Brexitは12日の本稿でも触れた通り、政府高官からは楽観視する発言が目立つが、英国内の議会承認通過には未だ懸念が残ったままだ。昨日も英メイ首相がEU側のアイルランド国境問題の改善案に対し否定的な態度をとるとの方針が市場に伝わり、GBPがUSDに対して下落した。イタリアでも10月15日に欧州委員会へ提出する予算案を巡り、連立政権内での対決色が再び強まってきている。『五つ星運動』と『同盟』の公約(年金受給年限引き上げの撤廃、最低所得制度の導入)を実現しようとすると、EU規則の上限(財政赤字をGDP比3%以内)を超えてしまい、制裁を受ける公算が大きい。親EU色が強く、制裁を回避しようとするトリア経済・財務相が辞任するとの動きもある中、警戒感は依然高い。斯かる状況下、GBP≦EUR<USD≦JPYの通貨高方向を10月中旬に向けて想定する。

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