相場観:ドル円は狭いレンジにて推移

相場観:ドル円は狭いレンジにて推移
シドニー時間に111.65を付けたドル円は東京時間を111.63レベルでオープン。同レベル付近にて上値の重い推移が継続した後、仲値通過後は111円台前半まで反落。軟調なアジア株や米貿易交渉への懸念などから111円台半ば付近で動きづらい展開が継続した。終盤は111.56レベルまで小幅に戻して海外時間へ渡った。ロンドン市場のドル円は、111.56レベルでオープン。終日極めて狭いレンジで推移し、111.48レベルでNYに渡った。ユーロドルは、1.1593レベルでオープン。欧州時間10時に公表されたEU7月鉱工業生産指数は市場予想対比下振れたものの、影響は限定的。公表後一時1.1572レベルまで低下したが、1.1580レベルまで戻してNYに渡った。海外市場のドル円は狭いレンジでの推移が続き、111.48レベルでNYオープン。朝方は米8月PPIが予想に反しマイナス成長となり、ドル円は111.22まで下落する。その後「米国は中国との貿易再交渉を提案している」と複数のメディアが報じたことから、円売りが優勢となり111.46まで戻す。午後に入り「EUが英国に譲歩する為、アイルランド国境問題でBrexitの手続きを書き換え始めている」との報道を受けドル売りが強まり、株式市場がブレイナードFRB理事の「今後1、2年での緩やかな利上げは妥当」との発言もあって反落する展開に円買いが強まり、ドル円は111.12まで下落する。その後はベージュブックにおいて貿易を巡る懸念から一部企業が投資を抑制していることが明らかになったものの、株式市場が下げ渋る中でドル円は水準をやや戻し、111.25レベルでクローズした。一方、ユーロ圏7月鉱工業生産が予想以上に悪化したものの、狭いレンジでの推移が続いたユーロドルは1.1580レベルでNYオープン。朝方は米PPIの結果を受けたドル売りに1.1624まで戻す。その後も前述の貿易再交渉の報道を受けてユーロ円が急伸する展開に、1.1650まで上伸。その後は、Brexitに関する報道を受けてユーロポンドが急落する展開にユーロドルも1.1617まで下落しながらも、終盤やや戻して1.1627レベルでクローズ。本日はECB・トルコ中銀の政策会合、米CPIが予定されている。ECBについては政策の据え置きが確実視される一方で、貿易摩擦やトルコショックの影響からユーロ圏の成長見通しが下方修正されるとの報道が出ている。ただ、今回の見通し修正はECBの段階的な量的緩和終了という政策路線を頓挫させるほどのインパクトはない見込み。トルコについては、8月CPIが前年同月比17.9%上昇したことを受けて中銀から「物価安定へ必要な措置を講じる」との表明があったことから、市場では相応に利上げ実施が織込まれている。しかし、通貨防衛と物価の安定には大幅な(5%程度)政策金利引上げが必要と見られており、エルドアン大統領がこれを受け入れるか不透明な状況が続く。利上げが実施されたとしても、市場が期待する水準より小幅な利上げに留まるのであれば、失望感からリラ安が進行する可能性は高い。米CPIについては、月初の経済指標が好調だったことから楽観視されているものの、昨日発表されたPPIが予想比低下したことから若干警戒感が出ている。本日のドル円は上述のイベントを消化するまでは動意に乏しい展開となるだろう。また、仮にイベントを無難にこなしたとしても、日米通商協議で日米間の緊張が高まることが予想される状況下、ドル円の上昇幅は限定的となるかもしれない。まだ日程は確定していないが、9月後半には日米首脳対談・通商協議・経済対話が連続的に行われる見込みであり、これの帰結を見届けるまで本格的な上昇トレンド転換は見込みにくい。月足一目雲の上限である111.89付近、節目の112円が当面のレジスタンスとして意識されるだろう。

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