相場観:ドル円、クロス円は底堅い展開

ドル円、クロス円は底堅い展開
東京時間のドル円は、111.46レベルでスタート。直後に111.40まで下落するも、日経平均株価が上昇する中、五・十日の実需のドル買いフローなども背景に、仲値直後にかけて111.71まで堅調に推移。しかしその後は日本株が伸び悩むにつれてドル円は上値を重くし、もみ合う展開に。結局111.51レベルで海外市場へ渡った。本日ロンドン市場ドル円は値を上げた。111.51レベルにてオープン。本日海外時間開催される米国とカナダのNAFTA再協議や7日に発表される米国8月雇用統計を前に様子見ムードの中、米10年債利回りの上昇につられドル買い円売りが優勢。111.60レベルにてNYへ渡った。ユーロドルは往って来いの展開。1.1570レベルにてオープン。特に注目される材料が無い中、一度は1.1543まで値を下げるもトルコリラ安の一服にユーロが買われた。7月ユーロ圏小売売上高は1.1%と予想の1.3%を下回るも市場の反応は限定的。結局値を戻し1.1580レベルでNYへ渡った。本日から米国とカナダのNAFTA協議が再開される予定の中、本邦輸入企業のドル買いに111.71まで上昇したドル円は、その後は111.50付近での方向感の無い推移が続き、111.60レベルでNYオープン。朝方はドイツと英国がブレグジットに関する主要な要求を取り下げたと関係者筋の話として米通信社が報じたことから、ポンド円、ユーロ円が上伸する展開に、ドル円も連れ高となり、111.76まで上昇するが、ドル売り圧力に上値を抑えられる。その後は、ドイツがブレグジットの方針に変更はないと話したことから、ポンド円が反落する動きにドル円も111.44まで下落する。午後は、狭いレンジでの推移が続き、111.54レベルでクローズした。一方、ユーロドルはユーロ圏8月サービス業PMI発表を前に海外市場で1.1543まで下落するが、予想範囲内の結果にその後は下げ渋り、1.1580レベルでNYオープン。朝方は、前述のドイツと英国に関するヘッドラインを受け、ユーロドルは1.1640まで上昇する。ドイツ政府がブレグジットの方針に変更がないことを明言したことから、ユーロドルは上げ止まり、その後は狭いレンジでの推移が続き、1.1630レベルでクローズした。足許当レポートでも度々指摘しているように、ドル円相場は方向感が出ず、こう着感が非常強い状況ではあるが、個人的には市場のリスクセンチメントが悪化した際の円買い戻し圧力が以前より小さく、足許のドル円相場は非常に底堅いという印象を持っている。その要因としてはここ数年の円売りの流れは、海外投資家を中心とした投機的な円売り(いわゆる円キャリートレード)よりも、本邦企業・投資家による対外直接投資によるものが大きいと考えられ、これらの円売りはリスクセンチメント悪化時に円買い戻しの流れに繋がりにくいことが挙げられよう。特に買収や海外への投資案件等の円売りフローはセンチメント悪化時にも淡々と執行される傾向が強く、根強い円売り需要としてドル円をサポートしている。また、米国経済の独り勝ちの状態が今まで以上に色濃く、ドルを通常の状態より強くしていることも円買い戻し圧力が弱い要因ではなかろうか。上記の要因から円買い方向へのドル円の値動きは乏しいものの、先月の新興国通貨下落や貿易戦争懸念を受け、市場は「リスクセンチメント悪化=円買い」という経験則からドル円のダウンサイドリスクのケアが相応にされていると思われ、今後のドル円下落余地は限定的であると思われる。加えて、本邦勢の根強い円売り需要がサポートし、ドル円は徐々に下値を切り上げていく展開を想定している。

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