堅調な米経済指標を受け、ドル円は111円台で底堅く推移

堅調な米経済指標を受け、ドル円は111円台で底堅く推移
東京時間を111.09レベルでスタートしたドル円は日経平均株価がオープン直後から下落する展開に一時110.90まで下落。しかしながら、111円を割り込むレベルでは相応に買い意欲も強く、直ぐに111円台まで買い戻された。その後は方向感のない推移が続くも、豪中銀から金南地政策が発表され、ロウ豪中銀から同国経済に対し家観的な発言がなされると、豪ドルが上昇。クロス円の上昇にドル円も押し上げられ、結局111.39レベルで海外へ渡った。ロンドン市場のドル円は、111.39でオープン。序盤は対中追加関税の思惑等から全般的にドルが強含む中、111.54まで上昇。111.24でNYに渡った。ポンドドルは、1.244でオープン。輸出受注の減少から英3月製造業PMIが25ヶ月ぶりの低水準(52.8)に低下したことに続き、本日発表された英6月建設業PMIも予想4.9)を大幅に下回り、52.9に悪化したことから下落。バルニエ首席交渉官が、離脱後の英国との貿易について、首相公式別荘チェッカーズで園内合意に至った英通商協定案よりも、カナダプラス型が好ましいと発言したことも、市場は売りで反応し、1.2815まで下落。1.2834でNYに渡った。海外市場で豪ドル円の上昇に連れ高となったことや、欧州時間に特段ニュースが見当たらない中ドル買いが優勢となったことから、111.54まで上昇したドル円は、111.24でNYオープン。朝方は海外市場で強まったドル買いが継続し111.43まで戻すが、リスク回避の円買いに111.14まで反落する。しかし10時に発表の米8月ISM製造業景況指数が予想を上回り、構成指数の雇用も前回から上昇したことから、週末の米雇用統計に対する期待も強まり、111.50まで戻す。午後に入り株式市場が下げ渋り、ドルが売り戻される展開にドル円はやや下押しする局面もあったものの、クロス円の買いに111.51まで戻し、111.49でクローズした。一方、ユーロドルはサルピーニ・副首相が財政赤字をUの上限以内に設定する方針を示したことから一旦下げ渋ったものの、その額はドル買いが優勢となったことから、先週の安値1.1585を割り込み1.1550まで下落し、1.1559でNYオープン。朝方はドル買いが継続したことに加え、良好な米ISM造業景況指数結果を受け、一時1.1531まで下落する。しかしこのレベルでは買い意欲もあり、株式市場が下げ渋る中1.1585まで戻す。午後は、狭いレンジでの推移が続いたが、終盤に1.1589まで戻し、1.1580でクローズした。
昨日は米ISM製造業景況指数の数字が強く、ドル円は確り、ダウ平均など米株式市場は史上最高値近辺での推移を続けている。しかし現状は円売り地合が続いた2017年のようなリスクオン地合というより、新興国通貨売り・先進国通貨買いという方が近い。昨日も南アランドが対ドルで15.00台を抜けて3%超下落、インドネシアルピアも対ドルで2015年以来の安値に沈んだ。リスク回避で円やユーロが買われているが、それ以上に、経済が顕著な米ドルに新興国からの資金流入が目立つ。ほかにも通商問題などのリスク要因が燻る中、此処許のドル円は動意ない推移となっている。日銀が長期金利(10年)の上昇を0.2%程度まで容認すると見られる中でまだ円金利の上昇余地があることや、IMM通貨先物から見る投機筋のポジションが依然円ショートに傾いていることもあり、円が選好されやすい地合は続くだろう。米経済指標が堅調さを維持する中ではドル買いも強く、ドル円相場はレンジ推移が継続する可能性が高いかもしれない。しかしながら、米ドル買いについては地合が磐石とは言いがたい。まず、8月31日までに決着が付かなかった米・カナダ間の貿易協議が本日より再開される。トルドー首相が立場を軟化させる気配がない中、カナダ抜きでNAFTAを進めることには米議会での反発が見られており、難航が予想される。また、6日には米国が公聴会を終え、早々に中国からの輸入製品2000億ドル相当に対する追加関税発動を表明する可能性がある。中国側からの報復措置が見えづらい(輸入額を勘案、中国は同額の関税による報復措置が難しい)以上、マーケットへの影響は相応に懸念される。ドル安円高への警戒は怠らないようにしておきたい。

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