ドル円は底堅く推移

前日の米株急落を受けてリスクオフムードが強まる中で朝方のドル円は上値の重い推移が続きじりじりと下値を切り下げて112.06付近まで下落。東京時間のドル円は112.09レベルでオープン。朝方からじり安の展開が続いたものの、公示仲値にかけては本邦実需フローも相俟って112.32まで反発。しかし、前日比大幅安で寄り付いた日経平均株価が下げ幅を拡大させる中、中国株も全面安の展開となり、ドル円は約3週間ぶりに112円台を割って111.97まで下落。同水準では押し目買いの動きもあってか、直ぐに112円台に戻す展開となり軟調推移を続ける日中株を横目にドル円は112円台前半での揉み合い推移となり、結局112.23レベルで海外へ渡った。ロンドン市場のドル円は、112.23レベルでオープン。アジア時間のリスク回避ムードが続く中、一時は112.10まで売られるものの、欧州株の下げがそこまで大きくなかったことを受けてか下げは限定的。112.29レベルでNYに渡った。ユーロドルは1.1547レベルでオープン。直後に1.1536に軟化するも下値は限定的で揉み合う展開。昼前にEUが伊予算案の悪影響への懸念を示し伊政府へ協力を促すとのヘッドラインにユーロ買いが強まり、1.1583まで上昇した後1.1577レベルでNYに渡った。ポンドドルは、1.3212レベルでオープン。特に材料がなかったこともありユーロ相場に連れた動きとなり、朝方1.32台を割り込み1.3183まで下落するも、その後は買い戻され1.3232レベルでNYに渡った。昨日の米株安が世界的に連鎖したことから、リスク回避の円買いが強まり、海外市場で3週間ぶりに112円を下抜けし、111.97まで下落したドル円は、その後は112.20付近での推移が続き、112.29レベルでNYオープン。朝方は、米9月CPIが予想を下回り、同時に発表された新規失業保険申請件数が予想を上回ったこともあり、ドル売りに112.09まで下落する。その後はトランプ大統領が習首席と11月のG20に合わせて会談との報道を受け、ドル買い戻しの動きが強まり、112.53まで上昇。しかし、株式市場が前日に続いて軟調にスタートし、NYダウが370ドル超下落する展開を受け、円買いが強まると112.13まで反落。午後はタカ派で知られるジョージ・カンザスシティ連銀総裁の「見通しは緩やかな利上げを正当化」との発言が伝わり、続いてトルコで拘束されている米国人牧師を釈放することで合意とのヘッドラインが伝わるも、ドル円の反応は限定的となった。その後NYダウが約700ドル下落すると、ドル売り円買いが再び強まりこの日の安値となる111.83まで下落。終盤に掛けては株式市場が下げ渋ったことから112.18まで戻し、112.17レベルでクローズした。ユーロドルは1.1577レベルでNYオープン。朝方は米9月CPIの結果を受けた更なるドル売りにユーロドルは1.1600まで上昇。しかし、株安を受けたユーロ円の売りに連れて1.1546まで反落。午後は再びドル売りが強まったことから1.1598まで戻し、結局1.1593レベルでクローズした。2月に続き今年2回目の株価急落が発生した。10日の米株急落時には特段目新しいニュースはなかったものの、米金利が3.2%と約7年半ぶりの水準で高止まりしていたことから「金利高の悪影響懸念」が強まり、ダウ平均は寄り付きから300ドル超下落してオープン、その後も流れが変わらず売りが売りを呼ぶ展開となった。また、一部の米企業から第3Q業績ガイダンスの下方修正が行われていたことも株売りを後押ししていたと思われる。一方、10・11日の通貨別騰落率を見ると米ドル・スイスフラン・日本円の順で売られており、典型的なリスクオフ時の値動きとは様相が異なっている。本日のドル円については底堅い推移を予想する。10日の米株急落時こそ113円台から112円台まで1円程度円高が進行する局面も見られたが、昨日は株が荒っぽい値動きをするなかでも112円でサポートされていたし、ユーロ円などクロス円では既に円売りが優勢だったことを考えると、株安から連想されるリスクオフの円高が一方的に進行する展開になる可能性は低いと考える。来週から月末にかけては米企業の第3Q決算シーズンが始まる。一部企業から業績下方修正が公表されている点は気掛かりではあるが、ISM景況指数をはじめ経済指標には好調さが表れており、米企業全体としての決算内容は力強いものになるのではないか。景気減速懸念が強まらない環境において、日米金利差・金融政策差から構造的にも円高が進みにくいことを鑑みれば、ドル円は底堅く推移すると思料。

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