ドル円は年初来高値を更新

ドル円は年初来高値を更新
アジア時間早朝にドル円は112.63まで下落したものの、日米首脳会談後の共同声明で2国間交渉の開始が合意され、安倍首相の発言により日本の自動車に追加関税が課されないことが確認されると、東京時間は112.72レベルまで戻してスタート。日経平均株価が下げ幅を縮小する中、仲値にかけて112.90まで上昇したが、その後日本株や中国株の軟化によりじり安で推移。一時112.61まで下押しした後、112.69レベルで海外市場へ渡った。ロンドン市場のドル円は、112.69レベルでオープン。アジア時間の流れを引き継ぎ上値が重く、一時112.56まで売られる。その後欧州株が上昇するにつれてドル円は112.85まで上昇し、同レベルでNYに渡った。ユーロドルは、1.1697レベルでオープン。イタリアの予算閣議が遅れるとの報道で一時1.1685まで下落。伊首相府より、閣議は予定通り開かれる、とのコメントが伝わると1.1720まで買い戻され1.1703レベルでNYに渡った。ポンドドルは、1.3133レベルでオープン。ユーロにつられ重い立ち上がりとなり1.3109まで下落するも次第に値を戻す。昼過ぎに英中銀委員がタカ派な発言をしたと報じられると1.3147まで上昇し、1.3141レベルでNYに渡った。日米が物品貿易協定の交渉入りで合意し、自動車への追加関税の発動が先送りになったことから、海外市場で円売りが強まりドル円は112.90まで上昇するが、ユーロ円が下落する動きに112.56まで連れ安となり、112.84レベルでNYオープン。朝方は、コアPCEが予想を若干上回り、耐久財受注もヘッドラインが予想を上回ったことからドル買いが強まったことに加え、明日が第3四半期末と米連邦政府の会計年度末であることからドル買いが意識される中、113.07まで上昇する。その後も7/19の高値である113.18を抜けると更にドル買いが強まり、年初来高値である113.40を抜け、113.47まで上値を拡大。午後も高値圏での推移が続き、113.40レベルでクローズした。一方ユーロドルは、来年のイタリア予算の赤字計画で合意が得られず、閣議が延期される可能性があるとの報道を受けユーロ売りが強まり、海外市場で 1.1685まで反落し、1.1703レベルでNYオープン。朝方はユーロ売りが継続する中、期末絡みのドル買いが優勢となり、1.1663まで下落する。午後もイタリア政府がGDP比2.4~2.5%の赤字目標になるとのヘッドラインを受け、現実的でないとの見方が強まり、ユーロドルは1.1639まで下値を拡大し、1.1641レベルでクローズした。日米両政府がTAG「日米物品貿易協定」に合意した。TAG交渉中においては米国が自動車や農業分野に踏み込まない一方、日本も2国間交渉に応じることで互いに譲歩した形となり交渉は一歩前進。結果的には先送りであるが、一旦は自動車関税引き上げという事態は回避できた格好となり、ドル円下落リスクは短期的には避けられた。26日のFOMCでは大きなサプライズはなく、パウエル議長の記者会見においても特段目新しいものはなかった。今回から経済予測表においては2021年まで予測期間が延長されているが、2021年に経済成長率はLonger-run(長期均衡)の水準まで低下し、失業率は2020年の水準から上昇すると予想されている。中長期的な利上げサイクルの終焉も見えてくるが、足許では当面の利上げ継続に変化はなく、公表文やSEPに基づけば米国経済は当面順調な拡大を継続すると見込まれている中で、米株も底堅さが保っている状況下においてドル円が反落する兆しは見えない。9月のドルの動きを追うと、中旬以降主要通貨に対してドル売り優勢となる場面があった一方、対円では継続的に買い優勢となりドル円はじりじりと上昇してきた。米中間選挙へむけての実績作りという意味でも各国との通商交渉を繰り広げてきたトランプ大統領であるが、“貿易戦争懸念”に対する市場の反応は冷静であり、足許のリスクセンチメントは良好であると考えている。依然、イタリア財政懸念に関するヘッドラインについてはユーロを中心に相場が反応を示しそうで警戒しておきたいところではあるが、ドル円については2017年5月以降に3度跳ね返されている114円半ば近辺のラインまでの上昇余地をみておきたい。

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